ギリシャ絨毯
ギリシャ絨毯は、地中海文化の影響を色濃く受けた意匠と、実用性を重視した織りによって発展してきた絨毯です。古代ギリシャ以来、床を装う文化は存在していましたが、現在市場に流通しているギリシャ絨毯の多くは、20世紀以降に生産された機械織りの製品が中心となっています。
文様には、古代ギリシャ建築やモザイク装飾に見られるメアンダー(雷文)や幾何的な連続模様、花文様などが用いられ、規則性と装飾性のバランスが特徴です。過度な華美さは抑えられ、地中海地域らしい明快で軽やかな印象を持つデザインが多く見られます。
素材はウールや化繊を用いたものが一般的で、均一な織りと安定した品質を備えています。機械織りならではの耐久性と扱いやすさから、日常使いのラグとして適しており、リビングやダイニングなど現代的な生活空間に自然に馴染みます。
ギリシャ絨毯は、鍋島段通のような手仕事を極めた工芸絨毯とは異なり、実用性とデザイン性を重視した生活のための絨毯として位置づけられます。地中海文化を感じさせる穏やかな意匠と、機械織りならではの安定感は、気負わず取り入れられるインテリアラグとして評価されています。